CNCで遊ぶ


中華CNCの人柱記録 (4)

移動距離の調整

とりあえず動いているようなので、各軸の移動距離を調整することにします。
本来ならば、ステッピングモーターのステップ数とか、各軸の1回転当たりの移動距離などをもとに計算すればよいのですが、その類の情報は提供されていません。(もしかすると提供されているのかもしれないが分かりません。)仕方がないので、現在の設定値で実際に移動した距離を実測して、適切な(適当な?)値を設定することにしました。
ドリルチャックにくわえたボールペン まず、移動距離をどうやって測るかですが、スピンドルのドリルチャックにボールペンをくわえさせて、線を引かせるようにしてみました。
作業台にはA4の白紙を敷いておき、ここに移動の軌跡を描かせることにします。
Mach 3のJogコントローラ Mach 3の画面 Tabキーを押してJogコントローラを表示させ、X+、X-、Y+、Y-、Z+、Z-のボタンを操作して動かせば良さそうです。
まずはペンを下げるためにZ-ボタンを押し続けました。
あれ?上がってるよ?
どうやら配線が間違っているようです。
配線の修正は次回にするとして、まずは移動距離の調整に専念することにします。
ペンを下げるためにZ+ボタンを押し続けます(ものすごく違和感を感じる)。今度は順調に下がっています。
さて、どこまで下げればいいのだろうか?
ペン先が紙に着く直前でいったん止めてペン先と紙の間にもう一枚紙を差し込み、差し込んだ紙を動かしたときに線が引かれる程度まで、少しずつ下げていくことにしました。
ちょうど良く下がったところで、X+ボタンを押してMach 3の画面で10.0000mmを目指して移動させました。続いて、同様にY+ボタンを押して10.0000mmを目指して移動させました。最後にGOTO Zボタンでホームポジションに移動させました。
もくろみ通り直角2等辺三角形が描けました。
X方向の長さを計測 Y方向の長さを計測 X方向とY方向の長さを計測します。
Mortor Tuning画面 Steps perの値を計算してX方向とY方向の長さが10mmの直角2等辺三角形が描けるように調整します。

新しい値 = 旧Steps perの値 / 長さ × 10

Z軸についても同様に計測したいのですが、鉛直方向に線を描く方法が見つかりませんでした。そこで、Z軸のステッピングモーターを固定しているステーと、スピンドルモーターを固定しているステーの間の距離をノギスで測ることにしました。
移動を始める前の距離を記録しておき、Z+ボタンを押してMach 3の画面で10.0000mmを目指して移動させます。移動させた後にもう一度距離を測り、前後の差を実測値とします。
その結果、X軸、Y軸、Z軸いずれも同じ値でよさそうです。ステッピングモーターは3つとも同じですし、駆動に使用している軸のピッチも見た目同じですから当然かもしれません。